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「清流記」

序章

この世界には3つの種族が存在する・・・。
一つ目はエルフ。
深き森の国「ガラティア」を治める種族。
調和を好み自然と共存する彼らは、木々とも話すことが出来ると言う・・・。

二つ目は獣人。
荒野の大地「サバーナ」を治める彼らの姿は、種族内でも様々だ・・・。
動物が人間に進化する過程での姿とも、人と動物の進化系とも言われているが、その真実は誰も知らない・・・。
同属には寛容だが、差別意識の強い人間を嫌う。

最後に人間。
水の国「アクア」を治める種族。
現国王に統治され今は平和を保つも、欲深き彼らは互いの土地を巡り争い事が絶えなかった・・・。
個々の能力は他の種族に劣るも、独自の「文化」を持ちそれを補っている。

この物語は、世界を救うために立ち上がった仲間達の冒険記録である・・・。



第一章 ~旅の仲間~

1話 「僕の名前は・・・。」


水の国アクア・・・。
古より、果てしなく広がる湖の中心に出来た大陸だ。
この国に住むのは、僕達「人間」がほとんど・・・。
他の土地からやってきた種族が隠れ住んでいるとも聞くが、僕は見たこともない。
こんな小さな村「オーシム」に住んでちゃ尚更のことだ。

僕の名前はクライド。
父は漁師?猟師??で、捕った魚や獣を売って僕を養ってくれている。
生き物を狩る仕事なのに、水槽なんか家に置いて魚飼ってる。
ジ~っと何時間も水槽眺めて何が楽しいんだか・・・。
仕事で魚殺してるようなもんなのに、ホント意味わかんないや・・・。

ちなみに母さんはいない・・・。
母さんは僕を産んですぐに亡くなったそうだ・・・。
顔も知らないし、ずっと父さんと二人暮らしだからあまり実感はない・・・。
・・・・・。
・・・・・・・・。

あっ!そうそう!!父さんと言えばもう一つ。
父さんは趣味で格闘技やってるんだけど、僕も無理矢理やらされてる・・・。
父さんは「アクア神拳」なんて名付けてて、「国の名前なんかつけてダサいよ!」って言ったら父さんが「アクア神拳じゃなくて、亞空亞神拳だっ!!」ってムキになってた(笑)。
父さん曰く、「亞空亞神拳の亞は古来の文字で墓を意味する。この業を以って敵を地(墓)に送り、死者は天(空)に登ることを望むも決して叶わず、再び地(墓)を彷徨うのだ・・・。他の血統の者が使うことは決して出来ない・・・。お前にはまだ基本の部分しか教えてないが、真の伝承者は特別な力を使うことが出来るんだぞ!」
なんて言ってるけど、そんな特別な力なんて見たことないよ(笑)。
代々受け継がれているものだなんて、ちょっと嘘くさい・・・。
といっても、父さんはホントに強い!
小さい時から修行させられてきたのもあるけど、僕は同世代の地元の格闘技大会では負けたことない。
天才少年格闘家って言われることも(笑)。
でも、父さんとは何度組み手をやっても勝てないんだよな・・・。
そんな僕も今日で15歳。
これからは大人の部での参加が許される年齢だ!
自分が今どれほどのレベルなのかこれでわかるよ!
大人の部で優勝出来るように、修行に励まなきゃね♪
・・・。
おっと、もうこんな時間。
早く行かないと父さんに叱られるや。
父さん、時間にはうるさいからな~
さっ修行だ!!


クライド「ハァ、ハァ、ごめん父さん、少し遅くなったよ・・・。」

セージ「こらっ!遅いぞクライド!!時間は守れっていつも言ってるだろ?」

クライド「うんゴメン・・・。」

セージ「まぁ、いい・・・。今日でお前も15歳。この世界ではいよいよ大人の仲間入りだ。自覚はあるな?」

クライド「もちろんさ!これからは大会でも大人の部で戦うことが出来る。やってやるよ!!」

セージ「そのことなんだが・・・。」

クライド「父さん?」

セージ「もう、大会には出なくていいんだ・・・。」

クライド「どうしてさっ!!そのための修行でしょ!!今まで何のためにやって来たんだよっ!!」

セージ「・・・。答えろクライド。今まで少年の部で本気で戦ったことがあるか?」

クライド「・・・・・。」

セージ「ないはずだ。お前は既に大人の部でも優勝出来る力を持っているからな・・・。」

クライド「そんなことないよ!少年の部では僕が小さい頃から父さんに鍛えられてたからその差が出ただけだ!第一、父さんにはまだ全然勝てないじゃないか!!僕は自分が強くなってる証が欲しいんだ!!それに父さんはいつも慢心は敵だと言ってる!!僕はまだ大人に勝てるなんて思ってないよ!!」

セージ「そうだな・・・。慢心は敵だ・・・。慢心は現状の自分に満足し、自分の成長を止める。過剰な自信は己の敗北にも大きな影響を自分に与える。悪い意味のな・・・。だからお前にはそうなって欲しくなかったし、わざと俺が負けて自信を持たせるようなこともしなかった・・・。それでもお前が自信をなくし、逃げ出さないと俺は信じていたからな・・・。」

クライド「・・・。今でも信じられないよ・・・。僕がそんなに強くなってたなんて・・・。それに逃げ出したいと思ったことは何度もある。父さんは格闘技じゃ別人のように厳しいし、学校のみんなは学校が終わって仲良く遊んでいるのに、僕は毎日修行だ・・・。でも・・・。楽しいんだ・・・。格闘技。最初は痛いし、きついし、無理矢理やらされてるって感じだった・・・。でも技を覚えて、日に日に自分が強くなってるって感じると、自分でもわかんないんだけど、もっとやりたい!もっと強くなりたいって思えるようになったんだ!父さんの事だって尊敬してるし、いつか父さんのように強い男になるんだ!って思ってる。 ・・でも、アクア神拳はネーミングがイケてないけどね(笑)。名乗るなって言われても、恥ずかしくて流派の名前なんて名乗れないよ(笑)。」

セージ「おいおい。いけてないも何も「亞空亞神拳」は代々伝わる極秘の流派だぞ!俺が名乗らないのはそのせいだが、お前の名乗らない理由はそこかよ!言うなとはとは言ってるが、なんだか釈然としないな・・・。」

クライド「あははははは~」

セージ「フッ・・・。」


セージ「で、だ・・・。お前の基本の格闘術はほぼ完璧だ。今日からお前に真の亞空亞神拳の業を伝授する。」

クライド「え?真の・・・。」

セージ「そうだ・・・。名の由来についてはもう知っているな・・・。」

クライド「うん・・。(冗談だと思ってたけど・・・。)」

セージ「亞空亞神拳は本来人殺しの業だ。本物のな・・・。そして、一族の細胞に脈々と受け継がれる能力がある・・・。それを今からお前に見せる。」

クライド「うん・・・。」


・・・・。
・・・・・・・。
空気が変わった・・・。
セージの周りに湿気を帯びた重い空気が流れる・・・。
目には見えなくとも、誰にでもわかるプレッシャーだ・・・・。
そしてセージが手をかざすと・・・・・。
掌に水滴が集まる・・・。
やがてそれは一つに纏まり、大きな渦と化す。

ゴゴゴゴゴゴゴォォォォォ~

セージはそのままかざした掌をゆっくり下ろすと同時に、巨大な渦は消えていった・・・。
セージ「これが俺達に受け継がれる能力だ・・・。普通の人間では絶対に真似できない能力・・・。水は強い。
自然では、我ら生物に生きる恵みを与えてくれるがそれだけではない。例えばだ・・・。」

セージは右手の人差し指を立てた・・・。
そこに気を集中させている・・・。
・・・。
再び水泡が集まり、今度は指に集まる・・・。
今度は小さく、ナイフのような形状になっている。

セージ「いいか、クライド。ここに振動を加える。するとどうなるか見てろ・・・。」

セージは小刻みに動く水のナイフを目の前の大きな岩に突き刺し、そして切り裂いた!!

セージ「その気になれば、ダイヤの鉱石さえ切ることが出来るぞ!」

クライド「父さん、すげぇ・・・。」

セージ「でもなクライド・・・。力はひけらかすためにあるんじゃないんだ。父さんがこの力をずっと見せなかったのはそこだ。子供のお前にこの力を使いこなすのは難しい。なぜなら使いこなすには強い精神力が必要だからだ。子供ながらにこの力が自分にもあると思えば、お前はどうなる?父親の俺が言うのもなんだが、お前は学校の成績もいいし、出来のいい息子だ。そんなお前は自分は特別な人間で、他は違うように見えるかもしれない・・・。 だが、お前も今日で大人・・・。立派に育った・・。それは単なる俺の杞憂だったのだと思いたい・・・。」

クライド「父さん・・・・。」

セージ「亞空亞神拳は確かに、人を殺すために作られた技かもしれん・・・。だが父さんは、この力をそういう風に使いたくないんだ・・・。争い続きだったこの国も、今の王に統治されようやく平和になった。戦争は醜い。悪政が人々の心を蝕み、略奪者が生まれ国を荒廃させる・・・。父さんがお前の歳の時は酷い世界だった・・・。出来ればこの業を使うことなく、このまま平和であって欲しいと願っている・・・。しかし、そうも言ってられないようだ・・・。」

セージの表情が若干険しいものになる・・・。

セージ「クライド!これからの修行は険しいものになるぞ!!この業を受け継ぐ覚悟はあるか!?」

クライド「・・・。」

一瞬、沈黙が二人を包み、そしてクライドが口を開く・・・。

クライド「当たり前だろっ!僕は父さんの子だからね!!どっちみち僕の目標は父さんだ!すぐにマスターして父さんを隠居させてやるよ!!!」

セージ「フッ・・・。それは楽しみだな(笑)」



・・・こうして、亞空亞神拳を会得すべく修行に励むクライド。
そして、一瞬表情が険しくなったセージの心中とは・・・。




2話 「旅立ち」

真の亞空亞神拳を習得すべく修行に励むクライドであったが、時はそれから三年の月日が流れる・・・。



はぁ、はぁ、はぁ・・・。

人気のない山奥・・・。
その奥に流れ落ちる小さな滝の音を、クライドの乱れる息が遮る。

セージ「よし、今日はここまでだ!」

クライド「はぁ、はぁ、わかったよ父さん。 フ~・・・。」

クライドが息を調える・・・。

セージ「かなりの水量を扱えるようになったなクライド。」

クライド「何言ってんだよ父さん、それでも僕の水を全部飲み込んじゃうくせに~」

セージ「まだまだ俺も隠居するわけにはいかないからな(笑)」

クライド「ちぇ~、まだ根に持ってるよ~」

セージ「ふっ・・・。・・クライド・・・。話しておきたいことがある・・・。」

クライド「何?」

セージ「亞空亞神拳は暗殺拳。一族は古より影で暗躍してきた・・・。先の大戦で俺は、平和のために多くの血をこの手で汚してきた・・・。現国王ジュニオールは俺の友であり、素晴らしい人格者だ。彼だからこそ、俺は未来を疑うことなくこの力を振るった・・・。 そして戦争も終わり、彼はこの国に平和と秩序をもたらした。」

クライド「国王が父さんの友!でも、そんな人とどうやって知り合ったの?」

セージ「ジュニオールは元々、小国の跡継ぎだったが、若くして戦争というものをよく理解していた。戦争に陰謀や裏切りは付き物。心から信頼できる仲間を求めて旅していたのさ・・・。もちろん身分を隠してな・・・。 その旅先で俺も彼ら数人の仲間と出会い、共に旅をした。 あいつは頭もきれる・・・。ただの旅ではなく、国々の情報を自らの足を運んで集め、独自のパイプを広げるものでもあったのだ・・・。 その後、出会った信頼できる仲間を連れ国を継ぎ、戦争に勝利したというわけだ。」

クライド「父さんと国王がそんな関係にあっただなんて・・・。 でも、国王と一緒に戦った一員なのに、なんで父さんはこんな村で生活してるの?」

セージ「もちろん地位は約束されていたさ。でも、拒んだ・・・。 城での生活なんて、父さんの性に合わないからな(笑)。」

クライド「父さんらしいや(笑)」

セージ「おっと、話がそれたな・・・。 今この国は平和だが、地域によってはまだまだ無法者がはびこっている。 先日手紙が来てな・・・。そこでジュニオールは自分の息子のマッシュ王子に、それらを討伐させようと考えているらしい。ちなみにマッシュ王子はお前と同い年だ。どうだクライド?お前もその討伐に参加してみないか?」

クライド「無法者の討伐・・・。でもさ~王子自らのの討伐となると、城の近衛兵なんかが出るんでしょ?僕なんか必要ないんじゃない?」

セージ「それがジュニオールの奴、どうやら自分と同じことを息子にやらせようと考えているようでな・・・。王子一人で行かせる気みたいなんだ。 そこで、城に仕えるかつての戦友が心配して・・・。俺に手紙をよこしたという訳だ。 お前ももう一人前だし、この村を出て、外の世界を勉強して来い!」

クライド「な~んだ~王様からの手紙じゃなかったんだね(笑)  ・・外の世界か・・・。うん・・。よし!」

セージ「・・・。」

クライド「僕行くよ! 行って人々を苦しめる悪党共を一人残らず捕まえてやるよ!」

セージ「よし!決まりだな。それではこちらからも返事を書く。それまでみっちりしごいてやるから覚悟しとけよ!」

クライド「これで父さんとの修行から開放される・・・。」 

セージ「ん?なんか言ったか??」

クライド「いやっ!悪党共にやられないようにがんばるよ僕!!」

セージ「よし!その意気だ!! さて、もうこんな時間だ。帰るか。」

クライド「うん!」





3話「出会い」

まだ鳥も眠る薄暗き朝。
クライドは一人、旅支度を済ませる。
下へ降りると、いつものように朝食が用意されている。
親子水入らずの最後の朝食なるかもしれない・・・。
そんな不安を胸に、二人の口数は少ない・・・。
食事が終わると二人はいつものように祈りを捧げ、セージが口を開く・・・。

セージ「この日が来たな・・・。」

クライド「・・・。」

セージ「待ち合わせの宿の地図は持ったな?」

クライド「うん。」

セージ「よし。始めての旅で心細いかもしれんが、お前なら大丈夫だ。いつも言っているが、力の使い方には十分に注意するんだぞ!」

クライド「わかってる・・・。」

セージ「クライド・・。お前の業の進歩には目を見張るのもがある・・・。だが、まだ心は未熟だ・・・。敵は悪党、これからお前は自分が見たくない光景を見ることになるかもしれん・・・。それでも我を忘れてはならん。心を闇に囚われるな!自分を信じ、強くあれ! これから出会う仲間と共に助け合い、支えあうんだぞ・・・。 俺がお前に言うことはそれだけだ・・・。」

クライド「わかったよ父さん・・・。」

セージ「今生の別れではない。立派になって帰って来い!」

クライド「父さん・・・。ありがとう・・。」


こうして、クライドは父との別れを惜しみつつ村を離れた・・・。


・・村を離れて、どれほどになるであろう・・・。
クライドは山の森で野宿を繰り返していた。
父セージの狩りの手伝いをやっていたこともあり、食料の確保にはなんら問題はない。
予定ではあと数日で、宿のある町に着くはずだ・・・。
クライドは歩を進める。


「キャーー!!!誰かぁぁーーーー!!!!」

クライド「女の子の声?!」

森の道先から、悲鳴が聞こえる!
クライドは足を速めた!!


少女「いやっ!誰か助けて!!」

山賊A「おとなしくしろぉぉー!!」

少女「誰かぁぁー!!誰かぁぁぁー!!」

山賊B「ここは俺達バジス一味の縄張りだぜ~こんな山奥、誰も来やしね~よ~」

少女「助けて・・・。」

山賊A「それにしても譲ちゃんいい女だね~売り飛ばす前に味見しとくかぁ~」




ベリベリベリベリベリッーーー!





山賊が少女の腕を掴み袖を破る・・・。
透き通るような白く細い腕、胸元もはだけ両腕で必死に隠す少女・・・。

山賊A「ほっほ~たまんね~な~♪ おいユージー!!お前はあっち見張ってろ!!」

ユージー「へい兄貴!次は俺、いいっスか?」

山賊A「まずは俺様だぁ~げっへっへへ♪早く行けっ!!さぁ、お楽しみの時間だお譲ちゃん♪」

少女「・・い・・・。や・・・。・・・・。」

山賊A「そそるぜぇ~あんまり暴れるんじゃね~ぞ~」

少女「だ・・・。だれか・・・。」

あどけなくも美しい顔から涙がこぼれる・・・。
岩場を背に逃げ場のない少女・・・。
恐怖で足も動かない・・・・。
山賊はズボンを下ろし、迫り来る・・・。
・・・。
山賊A「もう我慢できね~とりあえずその邪魔な腕をどけろよ~グッヘッヘッヘッ♪」





ぎやぁぁーーーーー!!!!

山賊A「なんだぁ~」

クライド「おいおいマジかよ!!キタネ~もん晒してんじゃね~よ」

山賊A「誰だてめ~!!!」

クライド「いや、お前が誰だよ・・・。」

山賊は裸のまま自分の斧を拾い、クライドに襲い掛かる!!!

山賊A「このバジス一味の斧使い、マーサ様の一撃受けてみろぉぉぉぉ~!!!!!」


ブン!!

鼻先一寸でかわすクライド!

マーサ「生意気なガキがぁぁ~!!!」

マーサ「!?」

一瞬で間合いをつめるクライド!!

クライド「バ~カ。詰みだよ。」

ドスッ・・・。

重く鈍い音。
山賊のボディーへの一撃が入る。
山賊はそのまま倒れ込み、泡を吹き失神・・・。
しかも、失禁・・・。

クライド「うわぁ・・・。マジひくんだけど・・・・。」

少女は呆然と立ちすくんでいる・・・。

クライド「もう大丈夫だよ♪」

少女「ありがとうございました!ありがとうございました!!」

何度もお礼をいう少女。

クライド「もういいって・・・。さぁ、顔を上げて♪」

少女「はい・・。本当にありがとうございました・・・。」

ゴソゴソ・・・。
クライドが上着を脱ぐ・・・。

クライド「さて、邪魔者もいなくなったところで続きといこうか・・・。」

少女「え?」

バサっ!?

少女「いやぁぁーーーー!!!」

少女「?!」

クライドは上着を優しく少女の肩に掛ける。

クライド「冗談だよ(笑)。その格好じゃ僕が目のやりどころに困るだろ?脅かしてゴメンよ・・。大丈夫かい?」

少女「はい。すいません大きな声を出してしまって・・・。」

クライド「いや、僕もちょっと悪ノリし過ぎちゃったかな?ちょっと緊張をほぐしてあげようと思ったんだけど・・・。」

少女「プッ。あの状況でそれはないと思いますよ(笑)」

クライド「おっ!笑ったね♪ 良かった~ 僕の名前はクライド。この先の町サザの宿に行こうと思ってるんだけど、この辺はこんな輩も出て危ないし、良かったら家まで送ってあげるよ。」

少女「私の名前はリヴ。そのサザの出身です。私はわけあって町を抜け出したんですけど・・・・。道中でこの人達に追われて・・・。」

クライド「・・ワケありなんだ・・・。でもこの先は危ないし、ご両親も心配しているんじゃないかな・・・。」

リヴ「私の両親はもういないんです・・・。数年前事故にあって・・・。今は叔父のところに住んでいるの・・・。」

クライド「あっ・・・。ゴメン・・・。そうとは知らずに・・・。」

リヴ「いいんです・・・。やっぱり私、戻ります。ホントにご迷惑じゃないですか?」

クライド「いや、いいんだ。君みたいな可愛い子は僕の村じゃいないからね(笑)道中が楽しくなるよ♪ちょうど一人でつまんないな~って思ってたとこだしね♪」

リヴ「え?(私の事、可愛いって・・・。) ・・それならお願いします・・・。」

クライド「よし、じゃあ行こう!」

リヴ「はい♪」


こうして出会った少女リヴと道中を旅することになったクライド。
この先、更なるトラブルに見舞われることをこの時二人はまだ知らない・・・。
続く・・・。







物語「清流記」一挙3話をお送りしました。
初の試みで、正直これが読者にどう映るのかわかりません・・。
自分の想像が伝わっているのかも・・・。
興味本位ではじめたことですが、皆さんの評価はどうあれ、結末までしっかり書いていこうと思います。
ただ、今回の執筆で構想など時間をハンパなく使うことを実感しました・・・。
文章は難しい・・・。
なので、定期の更新とはいきませんのでご理解下さい・・・。(ウケるかわかんないけど・・・。)


アクアリウムブログにはじまり、なんでここに辿り着いたのか意味不明な作者ですが、これからもよろしくお願いします。




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「清流記」

4話 「友達」



ザッザッザッザッザッザッザッ・・・・・・・。

待ち合わせの町「サザ」へ向かうクライドとリヴ・・・。

クライド「・・そういえば、両親を亡くして叔父さんの世話になってるって言ってたけど、叔父さんってどんな人なの?」

リヴ「叔父さんは、町で牧場を経営してるの。そこで馬や牛や羊とか、いろんな動物を飼ってるわ。特に馬が好きで、私が子供の頃からよく馬に乗せてお散歩に連れて行ってくれた・・・。 とても優しい人・・・。」

クライド「?じゃあ、叔母さんは??」

リヴ「叔母さんもとてもいい人。私のお母さんとも仲がよくて、よく三人でお料理したり、お喋りしてた・・・。 両親を失ったあの日も、悲しむ私の傍にずっといてくれたわ・・・。」

クライド「・・・。僕はてっきり凄く嫌な人達で、それで家出したのかと思ったよ・・・。 なんでそんないい人達とくらしてて、村を出たんだい?」

リヴ「・・・・。それは、二人に子供がいなかったから・・・。」

クライド「??」

リヴ「叔父さんは、町一番の地主なの。それで町の人達は噂してる・・・。両親を亡くしたのをいいことに、財産を狙ってるって・・・。 心ない人は、叔父さんが私の後見人になることがわかってて、お父さんとお母さんを私が殺したんだって・・・。」

リヴはうつむき、必死に涙をこらえる・・・。

リヴ「私は、お父さんもお母さんも大好きだった・・・。もちろん叔父さんや叔母さんも・・・。私は耐えられなかった・・・。私が町を歩くたびに私に聞こえるようにそんな話をしだす人達に・・・。家の外に出るのが怖かった・・・。大好きだったあの町をいつしか嫌いになってた・・・。いつも部屋に篭って泣いてる私を見て、叔父さん達は自分達の責任だって、辛い思いをさせてしまった・・・。私なんかいない方がいいんだって・・・。そう思えるようになってしまった・・・。だから、飛び出したの・・・。 でも、やっぱりダメね・・・。私。結局また助けられて、みんなに迷惑をかけてしまう・・・。私もお父さんやお母さんと一緒に死んでれば良かったのに、なんで私だけ・・・。」 

クライド「う~ん・・・。僕には物心ついた時から母さんはいなくて、ずっと父さんに育てられてきた。だから、大切な人を失うって気持ちは僕にはわかんないかもしれないけど、もしそんな父さんが突然いなくなってしまったら僕は悲しいよ・・・。 叔父さん達だって娘のように可愛がってた姪が急にいなくなったら悲しいんじゃないかな?今頃心配してきっと探してるよ!」

リヴ「・・でも・・・。」

クライド「リヴのこと悪く言うやつらは僕が片っ端からこらしめてやるよ!俺の友達を悪く言うな!ってね♪ それじゃダメかい?」

リヴ「・・・・。ありがとう・・・・。」

こらえていたリヴの涙が、突然溢れ出す・・・。まるで過去の嫌な事を洗い流すかのように・・・。
リヴを見つめる真っ直ぐなクライドの眼差しは、優しくリヴの心を包み込む・・・。
偶然出会ったこの青年に、心魅かれていく自分に少女はまだ気づいていない・・・。


 
5話 「トラブル?」


更に「サザ」へと歩を進める、クライドとリヴ。
町への到着まであと少しだ・・・。
リヴに合わせているため、約束の日を数日オーバーしているクライド。
内心は慌てるも、絶対にそれを口にしない・・・。
無法者の討伐・・・。
その使命と覚悟を胸に、自分を静かに鼓舞していく。

そしてリヴは・・・。
明るく真っ直ぐなクライドに感化され、自然と顔もほころぶ。
「この時間がずっと続けば・・・。」と思う自分に気付きはじめるも、一歩一歩クライドとの別れに近づく旅に寂しささえ感じていた・・・。


クライド「町までもう少しだな・・・。疲れてないかい?」

リヴ「うん。大丈夫・・。」

クライド「なんだか浮かない顔だね?叔父さん達も心配してることだし、急がないとね!」

リヴ「・・・・。うん。そ・・。そだね・・・。」

クライド「町の連中のこと気にしてるんだろ?大丈夫だって!そんな奴、俺が黙らせてやるよ!!リヴは心配しなくていいんだ♪」

リヴ「うん・・。アリガト・・・。 でも、クライドは・・・。さ・・・。私と離れて寂しく・・・。


「おい!!止まれ貴様っ!!!」


怒号が響く!!!
前には兵士風の男と女が立っている。
二人とも馬にまたがり、男は丸坊主に布を巻き、体には重装備、手には槍を携えている。
決して大柄ではないが、丸太のように太い首周りは鎧の下にも筋肉の鎧を纏っている様が感じられる。
女は子供のような容姿に短髪で小柄、男と同じく重装備。背には使えるとは到底思えぬ、巨大な斧を背負っている。
・・そして、なにやらモグモグと口に含んでいるようだ・・・。


男「金髪の長い髪。そして白い肌・・・。隣のその者は行方不明の娘では・・・。 そこのお前!!さては山賊だな!!!」

女「モグモグ・・・。」

男「コラ!グルミィ!!不謹慎だぞ!!!」

グルミィ「モグモグ・・・・。 ゴクン。 あっ、ゴメンゴメン♪ そんな怒んないでよ、タカち~ん♪ ハラがヘッテは戦はデキヌって言うじゃない?あはっ♪」

タカ「バカモノォォー!!こうしている間も、敵は襲いかかってくるやもしれんのだぞ!! 緊張感が足りんのだお前は!!」

グルミィ「あ~うるさい。 そんな細かいことばかり言ってるからハゲルんだよ~キャハ♪」

タカ「バカモン!!これは剃っているのだ!!ハゲではないわぁ~!!」



・・・そうしたやり取りがしばらく続く・・・。



クライド「・・・・。なんだあれ・・・・。今のうちに行くか?リヴ?」

リヴ「そうね・・・。町までもう少しだし、あまり係わらない方がいいかも・・・。」


二人が背を向けその場を去ろうとしたその時・・・・。


タカ「待たんかっ!!この山賊め!!」

クライド「いや、僕は山賊じゃ・・・。」

タカ「問答無用!!」

馬にまたがった兵士がクライドに襲い掛かる!!

タカ「せいやぁぁぁーーーーー!!!!」

クライド「うわぁ~!!」

タカ「ほう~今の一撃をかわすか!!面白い!!馬上では踏み込みがいまいちだからな!!」


そう言うと兵士は、馬を降り再びクライドと対峙する・・・。



タカ「山賊風情が、次の一撃をかわせると思うなよぉぉぉぉ~」


クライドもこの男のただならぬ気迫に、咄嗟に構えをとる・・・。


クライド「こいつ・・・。ただの兵士じゃない・・・。」

タカ「正義の一撃を受けてみよぉぉぉぉ~」

クライド「むっ!!」

リヴ「やめてぇぇぇ~!!!!」


リヴが二人の間に割って入ろうとする・・・・。
槍先はそのままリヴに向かう!!!



クライド「おいっ!!」

タカ「むぅ、止まらぬっ・・・・。」




キィィィィーーーーーーーーーン!!!!!








グルミィ「オッサ~ン。 もうなにやってんの~。」


巨大な斧が槍を止める・・・。
しかし、斧にもヒビが・・・。


グルミィ「あ~!!傷付いちゃったじゃな~い!!どうしてくれんのよ!!!」

タカ「うっ・・・。」

グルミィ「大体、助ける人殺してどうするのよ! このハゲっ!!」

タカ「ううっ・・・。」



・・また暫く、同じやり取りが繰り返される・・・。



クライド「リヴ!!大丈夫か!!」

リヴ「えぇ・・。大丈夫・・・。ちょっと転んだだけ・・・。」

クライド「そうか・・。良かった・・・。それにしてもこいつら何者だ? 男もそうだが、この女も只者じゃないぞ・・・。あの体であんな斧を軽々と・・・。  父さん、世界は広いということか・・・。」

クライド「おい!お前ら!!話を聞いてくれ!! 僕の名前はクライド。 決して怪しい者ではない!もちろん山賊でもな!! 山賊に追われていたこの子を道中で助けて、今町に向かうところなんだ!! わけあって理由は言えないが、僕もこの先の町サザに用がある。 その道を通してくれないか?」

タカ&グルミィ 「クライドォォ!?」

クライド「僕を知ってる??」

タカ「お前がクライドか!!約束の日からもう3日も経った。山賊にでもやられたのだと思っていたぞ!!」

グルミィ「モグモグ・・・。モグモグ・・・。」


グルミィは懐からなにやら取り出し、また食べているようだ・・・。


クライド「え?というと、あなたがマッシュ王子?? 話では僕と同じ18歳のはずだけど・・・。」

タカ「バカモノォォ~!!王子は今町で情報を散策中だ!! そんなもの我らに任せて、宿でゆっくりされればよいのに・・・。堅実なお方だ・・・。」

タカ「時に小僧。我の槍をかわすとはなかなか出来ると見える。まぁ、グルミィが受けなければ串刺しになってたのは貴様だがな。」

グルミィ「バ~カ。串刺しになってたのはその女の子だよぉ~」

タカ「うっ・・・。」

グルミィ「タカちんは頑固だから、若い子に負けたのを認めたくないんだよ♪」

タカ「なんだとぉ~言わせておけばぁ~・・・・。」

グルミィ「タカチンの槍・・・。よく見てみなよ~」

タカ「濡れている・・・。水?なぜ??」

グルミィ「アタシもどうやったかわかんないけど、この子も只者じゃないってことダヨ♪あはっ♪」

タカ「・・・・。」

グルミィ「はじめましてクライド♪アタシはグルミィ♪こっちはタカチンだよ♪ 王子の待つ町へ一緒に行こっ♪」

タカ「待て・・・。自己紹介くらいできるわ・・・。我はタカ。王子直属の部下だ。小僧・・。いや、クライド・・・。今までの非礼を詫びよう・・・。」


クライド実力を認めたタカは、先程までの荒々しさが嘘のように謙虚に、自分よりも遥かに若いクライドに頭を下げた・・・。


クライド「いや、いいんです。気にしないで・・・。 それにしても、あなた達がなぜこんなところに?」

タカ「そうであった!娘さん大丈夫か?」

グルミィ「え~いまごろ~殺しかけたのに~」

タカ「うぐっ・・・。」

リヴ「私は大丈夫です。みなさんこそお怪我はないですか?」

グルミィ「リヴちゃんやさしぃ~♪ アタシは誰かさんに武器をやられたけどねぇ~」

タカ「うぅ・・・。」

クライド「・・・。タカさんさっき何か言いかけませんでしたか?」

タカ「そっ、そうだ・・・。我々がここにいる理由であったな・・・。 町ではそこの娘さんが行方知れずと騒いでおってな・・・。新入りも約束の日に現れず、最近勢力を広めている山賊「バジス一味」が関っているのではないかという話になり、ここまで様子を見に来た矢先に、おぬしらと出会ったというわけよ・・・。」

クライド「なるほど・・・。それで僕を山賊だと・・・。」

タカ「すまなかったな・・・。では、お嬢さんも無事のようだし、王子も待っている・・・。町へ戻るとしよう。」

クライド「はい。」

グルミィ「ゴーゴー♪」

リヴ「・・・はい。」




こうして、事なきを得たクライド達・・・。
この先の町で待つ「マッシュ王子」とはどのような人物なのか・・・。
一行は間もなく「サザ」に行き着く・・・・。





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「清流記」

6話 「再会」


山道を歩くこと数時間・・・。
一行は山の麓へ辿り着く。
そこから見えるのは、見渡す限りの湖。そして、そこに栄える大きな町であった・・・。


クライド「見えたぞ!あれか!!」

リヴ「そう・・・。あれが私の生まれ育った町サザよ。」

クライド「へ~。かなり大きな町なんだなぁ~」

リヴ「この町は、アクアでも特に貿易が盛んな町で、いろんな物が流通しているわ。町にはお店も多く並んでいて、旅の支度をするには絶好の場所かも。鍛冶屋さんもあるはずだから、グルミィさんの斧もそこで見てもらったらいいと思う。」

グルミィ「キャハッ♪そっかぁ~ありがと、リヴちゃん♪」

クライド「良かったねグルミィさん♪」

タカ「ついでにその軟弱なデカ斧を、もっと頑丈にしてもらわんとな~ ハッハッハッハッハ♪」

グルミィ「何笑ってんだよハゲ!言っとくけど、これ壊したのタカチンなんだから修理代はタカチンが持つんだからね! ついでに強化代もタカチンが出しなよ!今、自分で言ったんだからね~♪」

タカ「うっ・・・。」

クライド「・・・・・。 (タカさんも大変だな・・・。) 」   *( )は心の声。

リヴ「クス、クスクスクス・・・。」

グルミィ「ね~ね~リヴちゃん♪美味しいお菓子もいっぱい売ってるかな~ 長旅からせっかく町に着いたのに、クラチンが遅いから宿屋でずっと待ちぼうけで出れなかったよ~ アタシは買い物したかったのに、王子が「少なくとも三日は待とう」っていうんだも~ん・・・。」

タカ「お前の買い物は食い物だろうが!いつも懐に何か入れて持ち歩きおって・・・。 戦場においてだな、その一瞬の隙が命取りになるのだ!お前は王子に仕える騎士としてだな、そういう自覚が足らんのだ!!」

グルミィ「うっさいハゲ!!そんな神経質だからハゲるんだよハゲ!!ハゲっ!!!ヅラ!!! キャハ♪」

タカ「だから、これはハゲではないとゆーとるではないか!騎士たるものチャラチャラと髪など気にせんでいいように剃っておるだけだ!! 他の者が勘違いしたらどうするのだ!! って、ヅラなんかしとらんわ(怒)。」

グルミィ「隠すなハゲ!! ハゲ~ キャハハハ♪」

クライド「また始まったよ・・・・。」

リヴ「クスクス・・・。」

クライドはリヴに目配せする。
リヴもクライドに笑顔で返す。
呆れ顔で二人を見るクライドを、やや上目で見つめるリヴ・・・。
そう・・・。二人の別れも着実に近付いているのだ。
今、この一瞬一瞬を大事に心に仕舞い込むリヴであった・・・。


タカ「さて、着いたぞ。 王子とも合流せねばならんが、まずはお譲ちゃんだな。 ご家族も心配しておる。 皆で送るとしよう。」

リヴ「・・・・。」

クライド「??どうかしたのリヴ?大好きな叔父さん達に会えるんだぞ!嬉しくないのか?それともまだ、町の連中のことが気になるのか?」

リヴ「いえ、違うの・・・。せっかくみんなと仲良くなれたのに、もうお別れなんて・・・。」

グルミィ「うぅ~・・・。リヴちゃ~ん(涙)。 私も寂しいよぉ~ うわぁ~ん(涙)」

クライド「リヴ・・・。」

タカ「・・・ともかくだ、まずはご家族を安心させてやらねばならん・・・。 別れを惜しむのはその後にせい・・・。」

グルミィ「うわぁ~ん(涙)。リヴちゃぁぁ~ん(涙)。」

リヴ「グルミィさん・・・。」

タカ「泣くでない!!貴様、騎士であろう!!」

グルミィ「うん・・・。グス・・・。」

タカ「よし、それでは行くぞ・・・。」

クライド、リヴ、グルミィ「・・・・・・・。」


こうして一行は、リヴの家へと向かった・・・。



リヴ「あれです・・・。」

クライド「あれ?立派な家だけど、意外とフツーだね?町一番の地主だというから、てっきり城みたいな家に住んでるのかと思ったよ!」

リヴ「叔父さんは、必要以上の贅沢は必要ないと思っているの。 過度の贅沢は身を滅ぼすって・・・。 でもね・・・。私も詳しくはないんだけど、叔父さんはこの町の土地の10%を所持してて、その土地を貸したお金で私達は生活しているんだけど、それが凄い収入になってるみたいで・・・。だからお仕事はせずに、自分の趣味に生きてるような人なの。 牧場経営も趣味の一つだって言ってるし・・・。」

クライド「過度の贅沢は身を滅ぼすかぁ~ いいこと言うね♪ それにしても凄いのが、こんな大きな町の10%!?考えられないよ!! それに趣味を生き甲斐に出来る生活って、ちょっと羨ましいかも(笑)。」

グルミィ「・・・・・・。 (アタシならお菓子の家作る・・・。 そして、ジュースのお風呂に入って、綿菓子のお布団をかじりながら寝て・・・。) 」

タカ「・・・・・・。 (おっ、お譲ちゃんと結婚出来れば・・・・。) いかん、いかん!!我は国を守る騎士だぞ!! 何を考えている!!」

グルミィ「なに独りごと言ってんだハゲ! うるさいっ!!」

タカ「・・・・・・・・。」



叔父「なにやら外が騒がしいな・・・。」

叔母「あなた!!外見て!!」

叔父「あれは!!リヴ!?」

叔母「あの子よ!あなた!!」

夫婦が慌てて家を飛び出す。


夫婦「リヴ!!!」

リヴ「叔父さん、叔母さん!!」

夫婦「リヴ!!」


夫婦がリヴを抱きかかえる。

リヴ「ごめんなさい。ごめんなさい・・・・。」

叔父「いいんだ・・・。いいんだ・・・。無事でいてくれて・・・・。それだけでいいんだ・・・。」

叔母「あなた・・・。  リヴ・・・。本当に無事で良かった・・・。」


家族三人が涙を浮かべ、抱きしめ合う・・・。
その光景を遠く見つめるクライド達であった・・・。


クライド「良かったなリヴ・・・。 タカさん・・・。このまま行きましょう・・・。」

タカ「むぅ?良いのか?まだ、別れの言葉も言っておらんのだぞ?」

クライド「いいんです・・・。あんな幸せそうな姿を見せられたら、僕らの出る幕なんてないですよ・・・。 邪魔にならないうちに行きましょう・・・。」

グルミィ「うぅ~、リヴちゃ~ん(涙)」

タカ「そうだな・・・。」

リヴ達に背を向け、立ち去ろうとするクライド達・・・。


叔母「待ってください!!」

リヴ「?! クライドっ!!」 

叔母「この子を連れ帰ってくださったのは、あなた方ですね? どうかお礼を・・・。」

叔父「なに?! あなた方がリヴを!! ぜっ、是非お礼を・・・。」

タカ「・・・・・・。 (おぉ~♪金?金か!!これで斧代が♪) いかん、いかんっ!!」 

グルミィ「・・・・・・。 (お菓子ぃ~♪♪) 」

クライド「・・いえ、いいんです。僕らもこの町に用事があって、リヴさんとは旅先で偶然出会っただけで・・・。 そして、リヴさんのお陰で、旅も楽しいものになりました♪ むしろこっちがお礼を言いたい。 リヴ・・・。ありがとな!!」

リヴ「・・・・・・・。 クライド・・・・・。」

タカ、グルミィ「・・・・・・・・・・・・・・。」

叔父「いいや!それでは私の気が修まらん!!」

タカ、グルミィ「!?。 ♪♪」

叔父「それなら・・・。せめて、うちで食事でもしていってくれ!!」

タカ「・・・・・・・・。」

グルミィ「♪♪」

叔母「そうです・・・。この子が大変お世話になったことくらい私達にもわかります。 せめてお食事でもご馳走させてください!」

クライド「でも・・・。これから待ち合わせもありますし・・・。」

リヴ「お願いクライド!!まだ行かないで!! 私・・・。まだあなたに何も返せてない・・・。」

クライド「リヴ・・・。」

グルミィ「・・・・・・・・。 (お金持ちの食事・・・。食べたい・・・。食後のお菓子も・・・・。食べたい・・・。) 」

一瞬沈黙になるも、次の瞬間・・・。





ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ~~~~・・・・。






グルミィ「あれ?ゴメンナサイ・・・。アタシだ・・・・。」

タカ「グルミィ・・・。全くお前は・・・・。」

タカ「・・でだ、幸い王子との正確な約束などない。我らは様子を見に町の外に出てることになっているしな・・・。特に先を急がずとも、食事くらいなんの支障もあるまい。」

グルミィ「やったぁ~♪ヤッホーウ♪♪イェイ♪イイェイ♪ご飯だ♪ご飯だ♪美味しいご飯だぁぁ~い♪ 食後のおやつもある??」

タカ「グルミぃぃぃぃぃ~ 」

クライド「ははははは(笑)」

叔母「いいのいいの♪ちゃんと用意致しますよ♪ それでは皆さん、我が家に入って♪」

叔父「よしお前っ!!酒の準備だ!!」

リヴ「叔父さ~ん。」

叔父「お前も帰って来たことだし、今日はいい日だ♪ こんないい日は酒がうまいぞ♪」

リヴ「も~う・・・。」


叔父との会話中も自然とクライドを目で追うリヴ・・・。

リヴ「・・ねっ、ねぇ?クライド? クライドはお酒大丈夫なの?」

クライド「そうだな~ 父さんは酒が好きじゃなかったから、家で酒が出るのは特別な日だけだったからな~ 実際あんまり飲んだことないんだ。でも、弱いほうじゃないと思うよ♪」

リヴ「そっか・・・。 お料理は?好きなものある?」

クライド「僕は好き嫌いないからなんでも食べれるよ♪」

リヴ「そっか・・・。 じゃあ、私も叔母さんと一緒に作るからいっぱい食べてね・・・。」

クライド「おっ♪リヴの手料理か♪それは楽しみだな♪」

リヴ「うん♪私、がんばる♪」

クライド「期待してるよシェフ♪」

グルミィ「リヴちゃん♪リヴちゃん♪お菓子も忘れないでね♪きゃはは♪♪」

リヴ「うん♪任せて♪お菓子もいっぱい用意するね♪」

グルミィ「やった~♪ 二人とも早く行こっ♪♪」

タカ「騎士ともあろうものが、まったく・・・。」

叔母「さぁみなさん、それでは中へどうぞ♪」



こうして一行の宴がはじまる・・・。
・・・・・。
・・・・・・・・・。
果たして、マッシュ王子との合流はほったらかしで本当にいいのだろうか・・・・・。





7話 「宴」


昼にはじまった一行の宴は夜にまで及ぶ・・・・。


グルミィ「うおらぁぁぁぁぁ~!!もっと酒持ってこんか~い!!! つまみのお菓子も一緒にねぇ~♪♪ キャハハハ♪♪ おいっ!タコ!!飲んでんのかタコォォ~ 茹でて食べるぞ~ キャハハハハ♪♪」

タカ「我はタコじゃない、タカだ・・・。 誰だこいつに酒飲ませたのは・・・。」

グルミィ「楽しいなぁぁぁ~♪♪ コラ、クライド!!飲んでんのかぁぁぁ~!! お酒はこうやって飲むんだじょぉぉぉ~♪    グビグビグビグビ・・・・・・。  うっひょ~うんめぇな~♪♪」

タカ「無視するでない!!(怒)」

クライド「まぁ、まぁタカさん落ち着いて・・・。」

タカ「クライド・・・。お主なかなかいける口持ってるではないか!それ、飲めっ!」

クライド「いえいえ・・・。僕はそんな飲んでないですから(汗)。タカさんはホント酒豪ですね!」

タカ「騎士たる者が、酒に飲まれてどうする!なんなら、今でもあの外の巨木を切り倒すことも出来るわ!!」

クライド「タカさんの一撃は凄かったです!あれを止めたグルミィさんも凄いけど、あの鋼鉄の斧にヒビを入れちゃうなんて・・・。なのに、同じ鋼鉄で出来たタカさんの槍はなんともない・・・。そこは驚嘆に値しますよ!」

タカ「ウム。あれか・・・。同じ強度を誇るものがぶつかる場合、勝利するのに必要なものは技術だ・・・。 技術とは日々の修練から磨くもの。決して一朝一夕で養われるものではない。 そういう意味ではグルミィはまだ未熟よ・・・。 「力」という才に偏りすぎている・・・。 とはいえ、実力は本物。17で王子の側近を努めるものなど後にも先にも出ぬだろうしな・・・。 それほど、あやつの才は底がしれん・・・。 あやつにはこの先、もっと騎士らしく振舞い、この国の未来である王子をこれから先守ってもらわねばならん。 そのためにも、我はあやつを一流の・・・。いや、最高の騎士に育てなければならん。    ・・だが、なかなかうまくいかぬものよ・・・。あやつには緊張感というものが欠けておる。 今回の任務で一皮向けることを期待するしかあるまいな・・・。」

クライド「なんていうか・・・。こう・・・。老兵の志というか、未来を思う騎士の気高さみたいなものを感じ取ることが出来ました! やっぱり努力は大事ですね!! 僕も頑張ります!!  ・・・・グルミィさんって、若いな~とは思ってたんですけど、年下だったんですね・・・。というか、実際はもっと下に見えるけど・・・。」

タカ「老兵だと!!言わせておけば若造め!!我はまだ43歳だ!!老いてなどおらんぞ!!」

クライド「ええ~!?僕はてっきり50過ぎかと・・・。」

タカ「お主の目は節穴か!失礼にも程があるわ!!」

クライド「いや~、タカさんの威厳やあの槍さばきは、もはや40代のものではないなと・・・。 歴戦の猛者のみが得ることの出来る神掛かったものというか・・・。 それをうまく表現出来ませんでした! すいません・・・。

タカ「ゴホン・・・。そうであろう・・・。我ほどの達人にもなると、年齢さえも超越して見えるものよ・・・。 よし、クライド!!なんなら今度、槍の稽古をつけてやろう♪」

クライド「・・・・・。 (単純・・・。)  あっ!僕はちなみに槍は使いません。」

タカ「ならば剣か?そう言えばお主、武器を装備しておらんな? 何を使う?」

クライド「僕にはこれがあります。」

・・・と言うとクライドは袖をまくり、腕の鉄甲を見せた。



タカ「お主、武道家であったか!そういえば我と対峙した時も武器を持たなかったな!」

クライド「僕は幼い頃から、父さんに格闘術を叩き込まれました。いろんな武器に対する対処法も・・・。敢えて言うなら、僕の武器は僕自身です。」

タカ「そうか、武器は自分自身か・・・。 しかし、その道は極めて困難な道ぞ・・・。」

クライド「わかってます・・・。でも、僕にはこれしかない。 僕はこれできっと役に立って見せます!!」

クライドの真っ直ぐな視線が、タカを射抜く・・・。
・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。


タカ「そうか・・・。 (なるほどな・・・。あの方が推薦されるわけだ・・・。) 」

グルミィ「おおー!!こんなとこに大きなたこ焼き発見!!いただきまーす♪」


ガブっ!!!!


タカ「いでぇぇぇぇぇぇーーーーーーー!!!!!!!!!!」

グルミィ「マズぅ~い!!!!! うえぇぇぇぇぇぇーーーーーーー!!!!!!!」

タカ「!?」

クライド「ヤバイ!グルミィさんが吐いた!!誰かっ!!バケツ、バケツ!!」

リヴ「キャーーーーーー!!!!!!!」

叔父「大変だ母さん!!バケツだ!!」

叔母「あら?大変♪すぐ持ってくるわ~」

タカ「バケツの前に、何か拭くものを用意してもらえぬか・・・。」

グルミィ「・・・・・。 おぅうぇぇぇぇぇーーーーーーーーーー。」

叔父「母さん、早くなんとかしろ!!」

リヴ「きゃーーーーーーーーーー!!!!!」

叔母「はい♪お持ちしましたよ♪」

・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


こうして、宴は幕を閉じるのであった・・・・。





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テーマ : 自作連載ファンタジー小説
ジャンル : 小説・文学

「清流記」

8話 「別れ」


どんよりとした曇り空・・・。
昨日までの爽やかな天気がうそのようだ・・・。
まるで、ある少女の心のように・・・。


クライド「昨日はどうもご馳走様でした。ご迷惑もお掛けして・・・。」

叔母「いいのよ♪気になさらないで♪私達も賑やかな食事でとても楽しかったわ♪ねぇ、あなた?」

叔父「そうだとも!細かいことは気にせんでくれ!大したもてなしも出来ず、こちらこそ申し訳ないね・・。」

クライド「いえ、そんなことは!十分過ぎるもてなしに感謝します!」

タカ「・・・・。」

グルミィ「そうそう♪お料理美味しかったな~♪キャハハ♪ いろいろアリガトね~おじちゃん、おばちゃん♪」

タカ「・・・・・。」

クライド「それにしてもタカさん・・・。」

グルミィ「プップププ・・・・・。」

タカ「・・・・・・。」

叔父「すまないねタカさん・・・。私は妻より小柄なものでな~ タカさんに入る服が、妻のゆったりしたものしかなくてね・・・。」

タカ「いいのです・・・。服も乾かず、致し方あるまい・・・・。なんとか鎧で目立たなくなっとる・・・。」

クライド、グルミィ「プッ・・。ププププ・・・・・・。」

グルミィ「・・・・。ギャーハッハッハッハッハッハッハッ!!!(笑)も~うダメ!!お腹いたぁぁ~い!!!(笑)ごっついオカマの騎士だよ!!ギャャャーーーーーーーハッハッハッハッ♪♪♪ ギャーーーーーーハッハッハッハッ(爆)」

クライド「プッ・・・。グルミィさんそれ言っちゃダメ・・・・。ププ・・・。」

タカ「・・・・・・・。」

グルミィ「ギャーーーーーーーーハッハッハッハッ(爆)♪♪ クラチン宿に着いたら気をつけなよ~ クラチンイケメンだから、タカチンに襲われるよ~ キャーーーーーーハハハハハハハ♪♪

タカ「おのれグルミィぃぃぃぃ~(怒)。昨日からの無礼の数々・・・・。もう許さんぞぉぉぉぉ~ 我が槍のサビにしてくれるわぁぁぁ~!!!!」

グルミィ「キャハ♪タカチンが怒ったぁ~ 逃げろぉ~♪」

タカ「おのれ!!待てっ!!」

叔母「まぁまぁ、仲のいいこと♪」

クライド「重ね重ね、本当にすみません・・・。」

叔父「いいんだ。 それよりクライド君。聞けばリヴの窮地を救ってくれたのは君だそうじゃないか!これは私からのお礼だ!受け取ってくれ! リヴっ!リヴ!!」


家の奥の広場から馬に乗ってリヴが現れる。


リヴ「はい、叔父さん。」

クライド「リヴ!!」

叔父「見たところ、君だけ馬を持ち合わせていないようだ。この馬は私の馬の中でも特にお気に入りの名馬「黒影」だ。是非君に受け取って欲しい・・・。」

クライド「そんな・・・。僕は当然のことをしたまでです!そんな名馬を僕が頂くわけにはいきません!!」

叔父「君は最近の若者にしては、珍しく謙虚だ・・・。  でもなクライド君。リヴとは叔父、姪の関係だが、ワシは本当の娘だと思っている。この黒影は、そんな娘を救ってくれた君へのワシの誠意なのだ・・・。 どうか受け取ってくれまいか・・・。」

クライド「・・・・・。」

クライド「わかりました・・・。本当に何から何までありがとうございます・・・。ありがたくお受けいたします。」

叔父「おお♪そうか!良かった!ではリヴ、黒影をクライド君に!」

リヴ「・・・・・・。」

クライド「リヴ・・・。そんな顔するなよ・・・。任務が終わって村に帰る前に必ず会いに立ち寄るよ!約束だ!!」

リヴ「・・・・・。   うん・・・。  絶対だよ・・・。」

クライド「あぁ・・・。絶対だ!僕は嘘が苦手だからね(笑)」

リヴ「うん。約束だよ・・・。絶対会いに来てね・・・。」

クライド「あぁ♪」

リヴ「・・・・。」

クライド「・・・・。 それではこれから人と会わなければなりません。そろそろ失礼させて頂きます・・・。」

叔父「そうか・・・。もう行くのか・・・。たった一日ではあったが楽しかったぞクライド君♪町に寄った際にはいつでも立ち寄ってくれ!歓迎するぞ!!」

クライド「はい!ありがとうございます!! それではみなさんお元気で!!」

叔母「くれぐれも気をつけてね♪」

リヴ「・・・・。」

叔母「・・・・・・。 ほらっ、リヴも何か言いなさい♪」

リヴ「クライド・・・。本当にありがとう・・・。私・・・。」



リヴは息を飲み込む・・・。





リヴ「短かったけど、あなたとの旅で私も少しだけ強くなれた・・・。 ホントに・・・。ホントにありがとうクライド・・・。」

クライド「僕もリヴと出会えて本当に良かったよ!リヴはこれからもずっと僕の大事な友達だ!!元気でな!!」

リヴ「・・・。うん。クライドも気をつけて!!」

クライド「よし・・・。行くか・・・。」

グルミィ「リヴちゃぁ~ん。おじちゃんおばちゃん、あんがとねぇぇ~ また美味しいお料理ご馳走してねぇぇ~ん♪」

タカ「世話になりました・・・。  ペコリ 」


こうして、クライド達はリヴやその家族との別れを惜しみつつ、その場を後にした・・・。





叔父「実にいい青年だったな・・・。このまま旅立たせるのが勿体無いくらいだ・・・。彼さえ良ければリヴの婿に迎えたいくらいだよ(笑)」

叔母「・・・・。」

叔母「リヴ・・・。偉かったわね・・・。 ずっと我慢して・・・。」

叔父「リヴ!?」

リヴ「・・・・・。 グスン・・・。グスン・・・・。 ・・・・・。 うわぁぁぁーーーーん!!!!うわぁぁぁぁぁぁーーーーーーーん!!!!!」




・・・せきを外された川の流れのように、リヴの瞳から涙が溢れる・・・。

わかっていた・・。考えたくなかった・・・。避けられなかった悲しい別れ・・・。
気づいていたクライドへの想い・・・。
ただ・・・。
ただ・・・。その現実だけがリヴを襲っていた・・・。





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テーマ : ファンタジー小説
ジャンル : 小説・文学

「清流記」

9話  「王子 マッシュ」

クライド「・・・・。」

グルミィ「うぅ・・・。リヴちゃぁぁ~ん(涙)」

タカ「いつまで泣いておる!戦場ではもっと辛い現実が起こりえるのだぞ!!生きておればいつでも会える!!しっかりせんかぁ!!」

グルミィ「でもぉぉぉぉ~(涙)」

クライド「グルミィさん・・・。 リヴは本当にいい娘だった・・・。 だからこそこれで良かったんです・・・。 僕らの任務は各国の無法者の討伐。 常に危険が隣り合わせにある・・・。 リヴを危険に晒す訳にはいかないですから・・・。」

グルミィ「うん。グスっ・・。そうだね・・・。アタシ寂しいけど、我慢する!」

クライド「寂しいのはみんな同じですよ!さぁ、先を急ぎましょう!」

グルミィ「うん♪」

タカ「あやつめ・・・。我が言っても聞かんくせに・・・。まったく・・・。」

クライド「タカさん・・。ちなみに王子ってどんな人なんですか?」

タカ「フフフッ・・・。言うよりも会ってみればわかるわい。 だが一つ言える事は、この命を預けるに値する素晴らしいお方よ。」

グルミィ「王子は凄~く、いい人だよぉ~♪アタシとも仲良しなの♪クラチンもきっと仲良くなれるよ~♪キャハ♪」

タカ「このバカモンがぁ!王子に向かって仲良しだと!貴様は側近の騎士だろうが!自覚が足らぁぁーーーん!!!」

クライド「へぇ~ 二人がそう言うんだ、きっと素晴らしい人なんだね! 僕も会うのが楽しみになってきたよ♪」 

タカ「ウム。宿まではもう少しだ。 王子が待っておるやもしれん!先を急ぐぞ!!」

・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・。


一行は続く畑道に馬を走らせる。

・・暫く走ると、向かいから馬に乗った老婆とその馬を引く青年が歩いてくる・・・。

それを交わし横を通り抜ける一行。
走る馬の後には土煙が・・・。
その土煙がたちまち老婆達を巻き込む。
そしてグルミィはやや後方から、食べ物を片手に何か食べながら着いて来ている・・・。

青年「おっおい!!」

クライド「すいません・・・。先を急いでいるもので・・・。ホントすいません・・・。」

タカ「はいやぁぁーーー!!」

グルミィ「あーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」


クライド、タカ「!?」

グルミィ「王子ぃぃーーーーーー♪♪」

クライド「何!?」

タカ「なにぃぃぃぃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

グルミィ「王子ぃぃぃぃ~♪♪ ひさしぶりぃ~♪♪」

マッシュ「おいおい、お前達・・・。そんなに慌てて馬を走らせたら、通行人の迷惑だぞ!!」

タカ「王子っ!!このようなところで一体何を!!」

マッシュ「いや、このおばあさんがこの先に用があるというので送ってあげてるところだ。」

タカ「王子!あなた様がなさるようなことではありませんぞ!しかもそれは名馬「東錦」!!庶民を乗せるようなものではございません!! 老婆よ、ここまで来ればあとは大丈夫だな?これから先は歩いていくがよい」

マッシュ「何を言うタカ!!困っている者がいれば手を差し伸べる・・・。その道徳の精神こそが、戦なきこれから時代を創る力なんだ! このおばあさんは先の大戦のいわば被害者・・・。今を生きる同じ「人」として見過ごすわけにはいかん!」

タカ「しかしですな王子・・・。なにも王子自らがそのようなことを・・・。」

マッシュ「とにかく、私はこの先まで共に行く。お前達は先に宿に戻っていてくれ。   ・・さぁ、参りましょう♪」

老婆「すまないねぇ~ ありがと~う・・・。ありがと~う・・・。」

マッシュ「いいんですよ♪しっかり摑まって♪」

クライド「あ・・・。あの・・・。」

マッシュ「ん?」

クライド「はじめまして王子。私はクライドと申します。父からこの任務に参加するように申し付けられまして、今回同行させて頂きます。どうぞよろしくお願い致します。」

マッシュ「おお♪君がクライドが!話は聞いているよ!会えて嬉しく思う♪ よろしくな♪」

クライド「はい。私も王子とお会い出来て光栄です。よろしくお願い致します。」

マッシュ「う~ん。その堅苦しい言葉使いはやめてくれないか? 君は僕と同じ18だと聞いている。 タカとグルミィはともかく、君は私の臣下ではない。 そして今回の任務は王子という素性を隠してのもの・・・。 言わば僕らはこれから旅を続ける仲間なんだ!私もその同じ仲間として接してくれないかい?」

クライド「しかしですね・・・。」

マッシュ「君は真面目な性格なんだね(笑)。 わかったよ!それじゃあ、こうしよう!!」

マッシュ「クライドよ、王子として命じるっ!!金輪際、私に対し敬語は使うな!今度使ったら、今回の任務から外れてもらう!いいな!!」

クライド「・・・・・。はい・・・。わかりました・・・。」

マッシュ「敬語はなしだと言ったろ!」

クライド「・・・。 (これがマッシュ王子・・・。でも、ホントにいいのかな・・・。)  わかったよ王子!よろしく頼む!」

マッシュ「よし! あと、王子もなしだ! 私の事はマッシュと呼んでくれ! こちらこそよろしくなクライド♪」

マッシュ「タカ、グルミィ!お前達もだ!せめて王子はやめてもらうぞ!!」

タカ「しかしですな王子・・・。我ら臣下がそのようなことを・・・。」

グルミィ「わ~い♪よろしくぅ~♪マッシュチ~ン♪♪キャハハハ♪♪」

タカ「グルミィ!!!クライドはともかく、我らは臣下であるぞ!!チンではない!せめて様で呼ばんか!!!」

グルミィ「え~・・・。今いいって言われたのにぃぃ~」

タカ「うるさいっわ!     ・・とにかく王子・・。いえ、マッシュ様。これからのご無礼お許し頂きたい・・・。」

マッシュ「いいんだ・・・。君の忠誠、嬉しく思う・・・。」

タカ「王子・・・。」

マッシュ「おっと!お待たせしてすいません。 さぁ、参りましょう♪」

タカ「我らもお供致します。」

マッシュ「いいって・・・。先に帰って、宿で疲れを取るんだ!」

グルミィ「ハ~イ♪マッシュ様やっさし~い♪♪ クラチン行こっ♪♪」

クライド「いえグルミィさん、ここはみんな一緒に行きましょう!」

グルミィ「ブ~早くお風呂に入りたいのにぃ~ ・・・そういえばさぁ~クラチンもアタシに敬語使うのやめてよぉ~♪ もちろん名前もグルミィでいいよん♪ アタシのが年下だしぃ~キャハ♪」

クライド「いや~なかなかタイミングがなくて・・・。じゃあ、グルミィ・・・。行こう!」

グルミィ「よ~し♪ゴーゴー♪♪」

マッシュ「そうか・・・。ならばみんな共に行くとしよう。」

タカ「・・・・。マッシュ様。マッシュ様は東錦にお乗り下さい。 さぁ老婆よ、今度は我の馬に乗るがよい。」

マッシュ「タカ・・・。」

タカ「それでは参りましょう!」

マッシュ「・・・・。うむ。」



マッシュ王子・・・・。
王子でありながらも、身分に関係なく同じ「人」として接するその様は、この国の希望と呼んでも過言ではないのかもしれない・・・・。
タカやグルミィの信頼は、主、臣下の壁を越えたものであり、命を掛けると言ったタカの言葉は真実そのものであろう・・・。
クライドもまた、この国を担うマッシュの力になれることを誇りに思うのであった・・・。



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追憶・・・。
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作者プロフィール

セージ

Author:セージ
伝説の暗殺術「アクア神拳」伝承者。
アクア神拳とは・・・。
水槽に癒されている敵を流木や石で攻撃し、体の外部から破壊する恐ろしき暗殺術である。

そして男は、今日も週間少年ジャンプを愛し続ける…。

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明日を語って鬼が笑う

戦士のズル休み

小さな巨人と、ささやかな出来事

ボチボチいきますわ絵日記

阿鼻叫喚 (あびきょうかん)
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